「何とか間に合ったわ!ン〜〜〜ッ」 シャロンはそう言ってずっと椅子に座って慣れない作業をしていた為硬くなった体を、思いっきり伸ばした。 「自分なりに良い出来なんじゃないかしらこのぬいぐるみ」 手前に置かれた今作り終わったばかりのぬいぐるみを手に持ってシャロンは微笑んだ。そしてその隣に置かれたよく似たぬいぐるみを傍に寄せ一緒に並べると、机の上に腕を組み頭を乗せその並んだ二つのぬいぐるみをじっと見つめた。 「アストラル喜ぶかな・・・・」 シャロンは小さくつぶやくとゆっくりと目を閉じた。するとそのすぐ後にスースーと可愛らしい寝息が聞こえ始めた。 「シャロン、帰ったよ!」 「ん?」 聞き覚えのある声とドアを叩く音でシャロンはフと目を覚ました。 「アストラル?ちょっと・・まってね・・・」 重い目を擦りながらドアの前まで駆け寄ると、急いで鍵を外しドアを開けた。するとそこには大きな籠のような外見の袋を持ったアストラルが満面の笑みを浮かべて立っていた。 「シャロンただいま!」 「アストラルお帰りなさい!」 シャロンはアストラルと確認するや否や手を広げて抱きつき、アストラルの頬に自分の頬を寄せた。 「ちょ、ちょっとシャロン!・・?そ、そのサンタの服装は?」 アストラルは玄関前で抱きつかれて少し困惑していた。その時、シャロンの服装が普段の服ではなく赤いサンタの衣装なのに気づいた。 「あ、これ?この服はニーナに作ってもらったんだけど・・・似合ってるかな?」 シャロンはアストラルからぴょこんと離れ間を取ると、クルッと体を回転させた。大胆にも短いスカートがヒラリと舞い、シャロンの太股、そして足の付け根の膨らみまでもがアストラルの目に飛び込み、更に困惑した。 「す、凄く可愛いと思う、いつものシャロンと全然違う感じ」 「そ、そう?嬉しい・・・」 アストラルの返事にシャロンはもじもじと照れくさそうにしながら顔を伏せた。その時... 「ああっ!」 シャロンは急にびっくりした表情をすると急いで奥の部屋に走って行った。 「ん?何だろ・・」 そのシャロンの行動があまりに気になったアストラルも急いで部屋に入っていった。 |
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