「え!?きゃ!きゃぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!」

ゴン

 シャロンは足首から左右にロープで引っ張られると、座っていた椅子から滑り落ちるようにそのまま足を開いた状態で逆さに天井から吊り下げられてしまった・・・・途中椅子の角で頭の後ろを打ちながら・・・。

「ブヒッ!?・・・痛そう・・・」
「い・・・痛そうじゃないわよっ!!!っていった〜〜〜〜い・・・・・何するのよあなた達!!!」
 シャロンはちょっぴり涙を浮かべながらも、逆さに見える2匹に泣き声に近い声で怒りつけた。

 「頭をぶつけるなんてシャロン様は女にしては背が高すぎるんだな・・今まででシャロン様が初めてだブヒッ」
 ブータはそう言って足元にあるシャロンの顔を見下ろしながら頭を振りヤレヤレといった仕草をした。

 「か、関係ないでしょ背の高さなんてっ!そりゃ少しは高いかもしれないけど・・・じゃなくてただの尋問でどうして逆さに吊られなきゃいけないわけ!早く降ろしなさいよっ!降ろさないと後で酷い目に合わせるわよ!」
 そのブータの仕草にカチンと来たのか元々気が短い性格もあってシャロンは頭の痛さも忘れて気が狂ったようにまくし立てながら体を揺らし暴れ始めた。

 「さすがにうるさいブヒ・・・」
 横で見ていたターブはあまりにシャロンの声が喧しいので机の上にあった少し短めの縄を取るとシャロンの口に強引にさるぐつわをかませた。

 「む・・むぐぅ!・・ちょっと!?何するのよっ!!!」
 ただそれほど縄が太くないせいか声はかなり小さくなったものの普通にシャロンは喋る事が出来た。しかしそのシャロンの言葉も聴く耳持たず2匹の豚はお互いの顔を見てニヤついた。
 そして・・・

「そろそろシャロン様の尋問を始めちまうか兄弟」
「そうだなぁブヒヒヒヒ」

-尋問って・・・まさかこいつら!!・・・そういえば頭を打ったのは私が初めてって・・・もしかして・・あいつはこういう事になるのを知っていて!!
 シャロンは2匹の表情を見て以前から噂で聞いていた事を思い出すと、テッシオにはめられたと感じ、あまりに軽率だった自分に対して怒りがこみ上げた・・・・。
 
「女を尋問するのは20年ぶりだなぁ兄弟」
「最近は負けてばかりで光の一族の女が全く手に入らなくて仕事が出来ずに退屈していた所だからなぁ、まさかシャロン様を尋問出来るとは俺らもようやく仕事が出来てうれしい限りだブヒ」
 考え込むシャロンを尻目にブータはシャロンの後ろへ、ターブはシャロンの前へと回りこみ、逆さに吊られたシャロンをじっくり観察し始めた・・・


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