シャロン「裏？それでいいのね？」
　シャロンはコインを隠した右手をのけると、左手の甲には先ほど弾いたコインが乗っていた。
　そしてそのコインを覗き込むとシャロンはぼそっと呟いた。

「裏・・ね」
　
「ふ〜ん一勝目ね・・ま、ここで負けるようなのは生きてる価値もないわよね」
　そう言うとシャロンは羽織っていたマントを解くと適当に折りたたみ、傍の机の上に置くと、肩と首周りを覆う鎧も外し、同じく机の上に適当に置いた。

「一応約束は守るわよ・・・私はあなたと違って誠実で嘘はつかないから」
　フフンと鼻で笑いながらシャロンは先ほどと同じくコインを親指の上に乗せると、コインを強く弾き、左手の甲へと落ちる瞬間右手でコインをサッと隠した。

「さぁ次はどっち？」