シャロン「裏?それでいいのね?」
 シャロンはコインを隠した右手をのけると、左手の甲には先ほど弾いたコインが乗っていた。
 そしてそのコインを覗き込むとシャロンはぼそっと呟いた。

「裏・・ね」
 
「二勝目か・・ちょっとは運がいいじゃない・・」
 少し眉間にしわを寄せながらそう言うと、シャロンは胸元の縄を解くとマントや鎧を脱ぎ始めた。
 マントで殆ど見えなかった長く綺麗なサラサラした髪がシャロンが動く度に揺れ動き、その度に心地良い匂いが辺りに広まった。

「でも次はどうかしら?そろそろ負けるんじゃない?」
 シャロンはいやらしそうに微笑みながら先ほどと同じくコインを親指の上に乗せると、コインを強く弾き、左手の甲へと落ちる瞬間右手でコインをサッと隠した。

「さぁ次はどっち?」



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